今回からコーヒー豆の生産国について、私の知っている情報を地域別・国別に分けて少しずつ提供できればと思い記事にしました。
その初回はコーヒー大国ブラジル!
2022年1月に発表された「世界のコーヒー豆生産量ランキング2020」では、堂々の第1位にランキングされており、私達の身近で飲めるコーヒーともいえるのではないでしょうか。
なおコーヒー豆生産量ランキング第2位はベトナムとなっており、下記の記事ではベトナム産コーヒー豆について紹介しています。
- ブラジルのコーヒーの歴史
- 生産地域や生産システムの紹介
- ブラジル産コーヒーはバランスが良いため、入門編としておすすめ
- オールマイティな風味で何にでも合う
コーヒー大国 ブラジルについて
面積 | 851万㎢(日本の約22倍) |
人口 | 約2億947万人(日本の約1.7倍) |
首都 | ブラジリア |
公用語 | ポルトガル語 |
民族 | 欧州系(約48%),アフリカ系(約8%),東洋系(約1.1%),混血(約43%),先住民(約0.4%) |
宗教 | カトリック約65%,プロテスタント約22%,無宗教約8% |
通貨 | レアル |
ブラジルは5つの地域(北部、南部、中西部、北東部、南東部)に分かれており、それらの地域は26の州と1つの連邦直轄区(首都ブラジリア)から構成されています。
ブラジルのイメージはやっぱり「コーヒー」と「サッカー」かな!
ブラジルのコーヒーの歴史
1727年にフランス領ギアナよりブラジルにコーヒーが伝わったとされており、当時のブラジルはポルトガルの植民地として支配されていました。
コーヒーの商業生産が始まったのはリオデジャネイロ近くのパライーバ川流域であり、ここはコーヒーにとって理想的な土地、かつ、リオデジャネイロに近接していた為、輸出面での利便性も非常に高かったことが要因の1つと考えられています。
第一次最盛期
1820~30年にコーヒー生産は急速に発展し、ブラジル国内の需要だけではなく、世界的規模への供給を開始したのもこの頃であると言われています。
1830年までに世界総生産量の30%を占めるようになっており、1840年までには40%まで増加しましたが、供給過多による世界のコーヒー価格が下落し、生産量は落ち着きを保ちました。
第二次最盛期
第二次最盛期は1880年~1930年代と言われており、1920年代には世界総生産の80%を占めるまで成長していきました。
ブラジルのコーヒーは独占的な供給国であり、ブラジルで何か起きると世界のコーヒー価格に大打撃を与える結果となってしまっていました。
その一因はブラジルのコーヒー収穫量が非常に不安定な点にありました。
ブラジルでは長年にわたり、「しごき収穫」という収穫方法が起因し、豊作期と不作期を1年毎に繰り返していたからです。
近年のコーヒー生産
1990年以前は収穫量に重きを置く栽培や精製を行っていたというのが実情であり、大多数の大規模農園が「しごき収穫」などの収穫方法を採用し、すべての枝から一気にコーヒーの実をしごき落としていました。
これは成熟具合などを考慮せずに収穫するため、結果として収穫されたコーヒーには多くの未熟な実が混ざることになり、品質の良いコーヒーとは言えなかったそうです。
しかし近年では「酸味の弱いコーヒーの生産国」という評価にあらがうようにスペシャリティコーヒーの生産者達は手掴みで収穫し、豆を洗い、標高の高い場所で「ボディの強いエスプレッソコーヒーに最適な豆」を栽培しています。
ブラジルでは国内のコーヒー消費量を増やそうと幼い頃から学校でもコーヒーを飲ませるなどの政策をとり、消費量向上に努めています。
また、他国の生豆は基本的には輸入不可であり、ブラジル国内で消費されるコーヒーはブラジル産が大多数を占めているそうです。
※ブラジル国外へ輸出されるものよりも低品質・・・らしい。
生産地域
ブラジルでは色々な種類のコーヒー豆が栽培されており、国内で開発された品種か突然変異したものが占めています。
ex) ムンド・ノーボ、イエロー・ブルボン、カトゥーラ
以下はブラジル国内でも代表的な生産地域になっています。
地域 | 標高 | 収穫時期 | 備考 |
---|---|---|---|
バイーア | 700~1300m | 5~9月 | 国内最北の栽培地域 |
セラード | 850~1250m | 5~9月 | 2009年のカップ・オブ・エクセレンスで上位10位のうち、4つ占めた |
スル・デ・ミナス | 700~1350m | 5~9月 | ブラジルにおけるコーヒー生産の拠点 |
モジアナ | 700~1350m | 5~9月 | ブラジル有数の栽培地域。モジアナ鉄道会社にちなんだ名称。 |
コーヒーの特徴とおすすめの飲み方
コーヒーの特徴
ブラジル産のコーヒー豆の特徴と言えば、ほどよい酸味と苦味、香りが高いこと。
価格もリーズナブルで信頼性の高いコーヒーであり、マイルド系のコーヒーとして日本では古くから親しまれています。
バランスが良く、他のコーヒー豆と混ぜてブレンドしやすいのも特徴です。
コーヒーにこだわっていきたい方の入門編としてオススメできます!
ブラジルでは欠点の混入量によって、厳格に等級を分けています。
300gの生豆サンプル中に欠点豆4個以内のものをNo.2と評価します。
欠点豆0は、ほぼあり得ない話なのでブラジルではNo.1グレードを設けずNo.2を最上級とし、No.8までランク分けしています。
サントスNo.2という豆が有名ですが、こちらはサントス港から輸出される豆の中でNo.2グレードのみを集めた豆のことを言います。
おすすめの飲み方
ブラジル産のコーヒー豆はオールマイティゆえ、ミディアムローストからフレンチロースト、エスプレッソ用のイタリアンローストまで様々な飲み方に対応出来ます。
飲みたいコーヒーに合わせて焙煎度を変えてみてください!
まとめ
今回はブラジル産コーヒー豆について記事にしましたが、慣れ親しんだコーヒーの歴史や精製方法・生産地域を知ることで、また違った観点からコーヒーを楽しめる事が出来るのではないでしょうか。
下記の記事では、同じ中南米地域のコスタリカ産コーヒー豆について紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてみて下さい。
Cossy
- 30代サラリーマン
- コーヒー愛飲家
- 1日3杯以上
- アイスカフェラテが好物
- 自家焙煎挑戦中