グアテマラ産のコーヒー豆は2022年1月に発表された「世界のコーヒー豆生産量ランキング2020」では、第10位にランクインしており、国の収益としても大きな財源になっています。
世界のコーヒー豆生産量ランキング第1位はベトナムとなっており、下記の記事ではベトナム産コーヒー豆について紹介しています。
またアンティグアという町には日本人の方が経営されている宿があり、バックパッカーでグアテマラを訪れる人にとってはオアシスとして注目されています。
- グアテマラのコーヒーの歴史
- 等級は生産された「標高」で分けられている
- 豆の特徴は「複雑な味わいと香り
- おすすめの飲み方は「ドリップコーヒー」
グアテマラについて
グアテマラは中央アメリカ北部に位置している共和制国家です。
北にメキシコ、北東にベリーズ、東にホンジュラス、南東にはエルサルバドルと国境を接し、また北東はカリブ海、南には太平洋に面しています。
グアテマラは国土の70%が火山に囲まれた山岳地帯となっており、厳しい寒暖差や豊富な雨量、火山灰の土壌などコーヒーの栽培条件が揃っている国とも言われています。
国の正式名称はグアテマラ共和国です。
面積 | 108,889㎢ |
人口 | 1,660万人 |
首都 | グアテマラ市 |
言語 | スペイン語、その他に22のマヤ系言語等あり |
民族 | マヤ系先住民、メスティソ(欧州系と先住民の混血)、その他(ガリフナ族、シンカ族等) |
宗教 | 憲法上宗教の自由を保障(主にカトリック及びプロテスタント) |
通貨 | ケツァル(Q) |
グアテマラのコーヒーの歴史
1750年ごろにグアテマラに初めてコーヒーが持ちこまれたと言われております。
当時の主要作物であった天然インディゴの需要が1856年以降、化学染料の発明によって減少したことを受け、コーヒーがグアテマラの重要な作物に置き換わっていきました。
政府は1870年以降、コーヒーを経済の中心に据えるために公有地の売買や先住民からの土地強奪などを行い、その土地にコーヒー農園を設けるなどの施策を実施していました。
グアテマラのコーヒー生産のピークは21世紀に入る頃であり、コーヒー危機以降はマカダミアナッツやアボカド栽培に転じる生産者が増えてきています。
グアテマラ産コーヒーは農園や農協、生産者団体まで生産履歴を辿ることが可能であり、原産地呼称の保護対象にもなっている生産地域もあります。
トレーサビリティの歴史も長く、ウェットミルを完備し、自身で精製を行なっている生産者も多いため品質の高いコーヒーを維持できています。
※ウェットミル:コーヒーチェリーを収穫後、生豆にするための精製処理を行う設備。
精製方法については下記の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
生産地域や等級について
主な生産地域は8つ
グアテマラにはコーヒーの生産地がたくさんありますが、主に8つの有名なエリアがあり、そこでは上質な豆が栽培されています。
特にアンティグアは絶好の自然条件と品質の高さや伝統からグアテマラ産コーヒーの代名詞的な存在です。
地域 | 標高 | 収穫時期 | 備考 |
---|---|---|---|
サン・マルコス | 1300~1800m | 12~3月 | 生産地で最も温暖で雨の多い地域。 |
アカテナンゴ | 1300~2000m | 12~3月 | 地域内にある火山から名前を採った。 |
アティトラン | 1500~1700m | 12~3月 | 民間の自然保護区が多数ある一方でコーヒー生産者が減ってきている。 |
コバン | 1300~1500m | 12~3月 | ドイツ人のコーヒー生産者がこの地域を発展・繁栄させた。 |
ヌエボ・オリエンテ | 1300~1700m | 12~3月 | 気候はグアテマラの生産地区の中では一番乾燥しており生産者は小規模農家が多い。 |
ウェウェテナンゴ | 1500~2000m | 1~4月 | コーヒー栽培に適して地域で有名な生産地区の1つ。 |
フライハーネス | 1400~1800m | 12~2月 | 火山活動が活発な地域でこの影響からコーヒー栽培地の面積が縮小し続けている。 |
アンティグア | 1500~1700m | 1~3月 | 世界的にも有名な生産地の1つでこの地域で栽培されたコーヒー豆は素晴らしい品質。 |
標高による等級
等級による格付けが採用されている国の1つで、産地の標高によって7等級に分けられており、標高が高いほど風味も豊かになり、高品質と評価されます。
これは標高が高くなればなるほど、気候条件が厳しくなり、その環境で育ったコーヒー豆ほど風味が豊かになると考えられているためです。
名称 | 標高数(m) |
---|---|
ストリクトリー・ハード・ビーン(SHB) | 1350〜 |
ハード・ビーン(HB) | 1200~1350 |
セミ・ハード・ビーン(SH) | 1050~1200 |
エクストラ・プライム・ウォッシュド(EPW) | 900~1050 |
プライム・ウォッシュド(PW) | 750~900 |
エクストラ・グッド・ウォッシュド(EGW) | 600~750 |
グッド・ウォッシュド(GW) | 〜600 |
コーヒー豆の特徴とおすすめの飲み方
複雑な味わいと香りが特徴
グアテマラ産のコーヒーは、世界的に甘い香りと力強いコクで高い人気を誇っています。
やや強めの酸味と花のような芳ばしい香りも特徴的であり、酸味とコクのバランスがよく感じられるでしょう。
また、先ほど説明した生産地によってコーヒー豆の特徴は変わりますが、基本的にグアテマラ産コーヒーは複雑な味わいで香りを有する上品なコーヒーと言えます。
おすすめの焙煎度合い・飲み方
酸味と共に香りを味わいたい場合はミディアムロースト〜シティローストで、コクや香り・苦味を感じたい時にはフルシティローストがおすすめです。
飲み方は、まずはハンドドリップでグアテマラ産コーヒー豆の酸味・香り・コクを楽しんでみて下さい。
まとめ
世界的にも有名なコーヒー豆が豊富にあり、生産地区によって全く異なる味を楽しめるのも魅力的ですので、グアテマラ産コーヒー豆の飲み比べを行ってみるのも楽しいと思います。
他の生産国情報も引き続き記事にしていきますので覗きに来ていただけると嬉しいです。
Komugi
- 専業主婦
- コーヒー愛飲家
- 1日2杯以上
- アイラテ·ミルクブリューコーヒーが好物
- 自由気ままにコーヒーライフ満喫中